プロダクト・デザイナー

今、読んでいる本の主人公はプロダクト・デザイナーである。
プロダクト・デザイナーって、何する人?
単に、椅子や机、棚や電卓あるいは、マグカップやトースター、ホッチキスなど身の回りの生活一般のデザインをしていると簡単に答える(「かたちだけの愛」より抜粋)。
相良卓也と言う主人公がデザインした、高輝度LEDのデスク・ランプのデザイン。
上下二方向に光りを照射するくランプのアイデァを詰めていた・・・今の段階では、かたちは艶を帯びた美しい球体を考えていた。その上下が開いていて、天井とデスクとの向けて光を放つ。・・・デスク・ランプの頭をアチコチ動かして、何処から光が来るのが正解なのかを考えた・・・(「かたちだけの愛」より)

それに彼が手がけた「ミューミュー」がある。音楽を聴くときに、よく人が耳をすます仕草でするように、両手を耳の後ろから手をあてがって前に起こすようにしてやると実際に音の集まりが良くなることを感じていた、それは着脱式の<大きな耳>である・・・今までのこれらの作品は小説の中の話なので実際には、作家個人の想像のデザイン化したモノだと思いながら、私は読んでいた。

突然、病院経営者からのデザインの申し出を聞く。
ベッド・車椅子・松葉杖と言った医療具のデザインだ。
その、申し出は「お洒落に」病院をイメージできないデザイン。
それに「カッコイイ松葉杖」。セクシーなファッションの一部になるような医療器具を・・・と頼まれる。

ここまで読んでいて、私は<物語の筋>よりも彼の「プロダクト・デザイナー」の仕事内容のほうが気になりだした。こんな風に考えるのか~~<小説>の中の話である。あくまで虚構のはづだと、頭の片隅では思いながら、不思議な気分で惹かれていった。

もう一人の女性主人公が左足を太ももから下を事故で失くす事になる。
大腿義足を作る装具士さんとリハビリの先生に説明を聞き、シリコンで本物そっくりに作るのは関節が曲がらず、ウレタンを巻いてある。
「彼女の義足は、人に自慢したくなるようなものであるべきです。生身の足よりももっと、美しく、もっとエレガントで、見た人が思わず目を瞠って、ため息を漏らすような。羨ましく、健康な足を切ってでもつけたくなるような。そんな素敵な足と共に溌剌と生きている彼女が同情からではなく、自然と“カッコイイ”とと思えるような。--
そうゆう義足を、彼女のために作ってあげて欲しいんです。」
「義足として、まったく新しいデザインをする、と言う事ですね」
「色もかたちも素材も、フアッションとして耐え得るものを。杖よ車椅子でやった延長です」
ーーーー此処まで読んでいて、<そんな都合の良い義足が出来るんだろうか?小説の中だからなぁ。でも医療器具もデザインされていて、そのデザインが人々を前向きにさせて誇りを持たせて生きてゆくのに<お手伝い>が出来れば、すごいなぁ~~デザインの世界も。・・と思いながら私は読み進めていた。

鍾乳石をイメージしたテープルをデザインする相良の試行錯誤も面白いが・・・此処では省きます。

鍾乳石テーブルの担当のマッチからメールがきて、こんな動画を送ってきたんだが、、、と<エイミー・マリンズと12組の足>というタイトルが付されていた。
ーーーアメリカの足を失った女性の話が続く・・・かっこよく、前向きに生きている魅力ある女性として、書かれてあるーーーーこれも、小説の中の虚構だろうとフムフム・・・と読み進めながら、ひょっとして??と頭のなかで何かがよぎった。最後のあとがきを読んでみた。
ーーーエイミー・マリンズの動画のアドレスーーーとある。
えっ!本当に要る人なの??と思い検索してみた。
今日のブログはこれに・・・尽きる。

エイミー・マリンズの動画です。

感動しました。人の<生きる姿勢>がこのような<人生>を作れるのを。


ランニングに関して話す彼女のインタビュー動画もあります。彼女の言葉が活き活きしていて、素晴らしい!!
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by yukiwaa | 2011-02-21 16:19 | 生きものいきいき | Trackback | Comments(4)

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Commented by saheizi-inokori at 2011-02-22 11:00
若い頃、義足は義手をつけている人たちの集まりに出て一緒に風呂に入りました。
10人以上もいたかな、みんな裸になって義足などを外すのをみました。
そのとき、感動するとともに自分がどうしようもない怠け者に感じられました。
本記事をはちょっと違う話かもしれませんが。
Commented by toco-luglio at 2011-02-22 21:41
こんばんは
娘はプロダクトデザインを勉強しています。
大きなものから小さなものまで、ありとあらゆるものにデザインがあり、
もちろん医療器具にもデザインはあります。
それをデザインするのがプロダクトデザイナーです。
母の従弟に、バイクの事故で片足を失った人がいて、彼は義足でした。
夜になるとその義足をはずしてしまうので、仏壇の前に置いてある義足を、他のいとこ達と一緒に触らせてもらったのですが、ちゃんと爪があったこと、でもマネキンの足に似ていると思ったことを覚えています。
プロダクトデザイナーが、こういう医療器具をもデザインすると知ったのは、娘がデザインの勉強を始めてからなのですが、その時に、このおじさんの義足のことを思い出したことを、この記事を読んで思い出しました。
Commented by yukiwaa at 2011-02-23 16:11
佐平次さん!こんにちわ。
我々、戦後生まれには傷病兵の方の姿が浮かびませんか?
わたしはお店の前で片足でアコーデオンを弾いてお金をもらっていた方を思い出しました。あの頃は国も荒れていて、まだ復興には程遠く、全てが「惨め」に感じるような姿でした。今回、この平野さんの若い本を
読んで、我々の時代の暗さや惨めさはなく、物事の受け止め方も、やはり前向きで快く読み終えました。
若い世代の感性が、何かを掴んでいるような、、、私たちの世代が背負ってきた「暗いもの」は一切、感じず、素直な文体にホットしました。
面白かったです。
Commented by yukiwaa at 2011-02-23 16:18
とこさん!こんにちわ。
娘さんの事、思い出しながら興味深く読んでいました。
そうですよね、「プロダクトデザイナー」を目指されているんですよね。
この本、主人公がデザインするときに、試行錯誤するところが事細かく専門家の目線で書かれてあるのですが、とても面白く、こんな風にあなたの娘さんも考えるのか?と思いました。
医療分野でのこの様なデザインは色々な病や怪我を持ってられる方に「前向きに歩く」手助けになりますね。
平野啓一郎さんの「かたちだけの愛」です。送りましょうか??