気になる彼。

うつむき加減でバイクから降り、そのまま、うつむきながら歩き我が店のドアの前に立つ。
自動ドアが開くと、そそくさと、目的のパンの場所へいき、彼は必ず3個選ぶ。
「かれーぱん・卵サンド・フランクフルト」定番の三品。

うつむいたままレジに来る。
パンをのせたトレーをさし出す。・・・無言のまま。
軽やかにレジは叩かれる。
タッタッタッ「はい、441円です。有難うございました。」
彼は頭を、小さく下げて《ありがとう。。》と言っているようだ。・・・勿論無言のまま。

さっさと振り返り、うつむいたまま、彼はくたびれた靴のかかとをふんづけながら、
あの3個のパンが入ったレジ袋を抱えて出てゆく。

若いのに、何時も背を丸めて・・
律儀そうに何時も頭を下げて・・彼は帰ってゆく。

今回の「派遣切り」で少し心配したが、どうも大丈夫そうだ。

自転車できていた彼が、何時の日か“バイク”になったときは、心なしか
にこやかだった。その日は旦那と二人で喜んだ。

彼は何年も同じスタイルでやってくる。
気になるお客さんのひとりだ。

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書き手は「新米イラストレーターこそだて奮闘記 」の小梅ちゃんのママです。
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by yukiwaa | 2009-02-07 15:07 | 日常そろそろ | Comments(4)

Commented by saheizi-inokori at 2009-02-07 23:31
そうか、こっちもみられているんだ。
いいお店では。
Commented by yukiwaa at 2009-02-08 15:12
小さなお店はお客様との小さな繋がりで元気づけられてやれているようなものなのです。
彼とも小さな繋がりがあるように思います。
会話がなくても彼の事が気になるし、彼も気に入っているから足しげく来てくれるのだと思ってます。
それが我々には励みになるのです。
Commented by toco-luglio at 2009-02-09 00:43
何年間もお店にきてくれる人…それだけモノポールのパンが
美味しいってことですね!
そして、お店の御主人夫妻の姿を見て、彼も安心しているの
かもしれません。
いつまでも変わらない場所がある…そこにそれがあるだけで
安心するものって誰にでもありますから。
彼にとっては、モノポールのパンと、御主人夫妻がそういう
存在なのでは…と思います。
Commented by yukiwaa at 2009-02-09 22:39
「労働の対価は金でない。労働の対価を金と結びつけるから喜びを感じないでいる」とよう旦那が言ってます。
此処にあるだけ・・それだけで善いみたいですね。
伊達に24年やってない・・というか、よくお客様に「なるべく長くして下さいね」と言われていますが、
後は体力との闘いです。

先日も宮大工の修行をしている子が「おばちゃん、2級の試験僕、2番目に早くて上手くいったんやで~~」と入ってくるなり1時間ほど話していきました。テストの話。気になる女の子の話。お給料の話。2級をとってから経験が3年いって、それから1級を受けれる話。とてもいい青年の顔でした。
一緒に喜びました。

若い人が頑張っているのを見るのは嬉しいです。